最新情報

研究所のお知らせ、メディア、メンタルヘルス関連などお役に立てる情報を配信しています。

「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します

産業医の現場から

厚生労働省より、7月4日付で「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書が公表されましたので、お知らせいたします。
この報告書の内容に基づいて、精神疾患の労災認定基準が改訂されることになります。

◆報告書のポイント
 
1.業務による心理的負荷評価表※の見直し
・具体的出来事「顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」(いわゆるカスタマーハラスメント)を追加
・具体的出来事「感染症等の病気や事故の危険性が高い業務に従事した」を追加
・心理的負荷の強度が「強」「中」「弱」となる具体例を拡充(パワーハラスメントの6類型すべての具体例の明記等) 
 ※実際に発生した業務による出来事を、同表に示す「具体的出来事」に当てはめ負荷(ストレス)の強さを評価

2.精神障害の悪化の業務起因性が認められる範囲を見直し
・悪化前おおむね6か月以内に「特別な出来事」がない場合でも、「業務による強い心理的負荷」により悪化したときには、悪化した部分について業務起因性を認める
 
3.医学意見の収集方法を効率化
・専門医3名の合議により決定していた事案を1名の意見で決定できるよう変更

「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します